第13問

【問題】
【解説】
(字がかすれて判読不能) 先生へ

そろゝゝ、箪笥の奥へ仕舞ひ込んでゐた外套を出さねばならぬほど寒さが厳しくなつて参りましたね。如何お過ごしでせうか。

今回は、どうしても先生にお渡ししたいものがあつて筆を取りました。

本来なら、わざゝゝ先生にご足勞を願うまでもなく、私が直接届けに行けば濟むことなのですが、如何せん重要なものであるため、手に持つて運んで、うつかり失くしてしまふことが怖いのです。

これをどうしても先生のお手元に届けておきたいので、我儘を許して頂ければ、これほど嬉しいことはありませぬ。

我が故郷が誇る川を模した場所でお待ちしてゐます。

それでは、これにて筆を置かせて頂こうかと思ひます。

くれゞゝも風邪をひかぬやう、防寒の備えをお忘れにならぬで下さい。

先生にお會ひできる日を樂しみにしております。

1942年
(差出人判読不能)

(本文より)
差出年が1942年

差出人が「先生」となっているので師匠がいる

(追伸より)
冬にはすでに体調をくずしていた

→萩原朔太郎(1942年5月没、師匠は北原白秋)



わが故郷の誇る川を模した場所

萩原朔太郎の故郷は現在の群馬県前橋市
前橋市を流れる川=利根川

利根川を模した場所
→前橋親水公園
(源流から海に至るまでの利根川の流れを表現して造られている)

追伸

最近、どうにも體調が優れず、起き伏しを繰り返すことが多くなつてゐるもので、萬が一私がそちらへ迎えぬときのために、信頼できる代理人にお渡ししたいものと全く同じ品物を預けてあります。

みなもとのながれの前の長椅子で待つやう言付けてありますので、それを目印に探して頂ければと思います。

少々膝を折つた方が見つかりやすいかも知れませぬ。


みなもとのながれ=源流
→親水公園内の「さちの池」付近に「源流の泉」という看板がある

【解答】
群馬県前橋市 前橋親水公園の「源流の泉」看板前のベンチの裏 

【今だから話せる裏話】
この問題が当初6煎では一番の難問だろうと思われていました。
しかしそれをこともなげに解読するVIPPER。

このとき誰もがこう思いました。
『ヤヴァイ!!』